2012年8月27日月曜日

ガマの穂

9月のハナモニは7人参加。
そのうち1名は神奈川県から特別参加のササの研究者。
今までは単に「ネザサ」と記録していましたが、
ササの先生に見て頂いたところ「肩毛が稈に平行、粗渋でない」
初めて聞く言葉でめんくっらてしまいました。

Bコースにでると休耕田に生えたガマを発見!
瞬間「因幡の白ウサギ」を思い出しました。
そこでウサギはガマのどこで直ったのか、何が効いたのか?
会員のOさんに持ち帰って顕微鏡写真も撮ってもらいました。
ガマの穂を折ったところです


断面顕微鏡写真

毛綿の顕微鏡写真 小さな種があります


 ワニに赤裸にされた兎が臥せっているところに八十神(大国主の兄弟)が通りかかり、『傷を治したければ海水を浴びて高い山の上で風に当たって寝ていろ』と嘘を教え
 ます。
 そのとおりにしたところ海水が乾くにつれて身の皮が風に吹き裂かれました。

 そのあとに通りかかった大穴牟遲神(オオナムヂ、大国主命)が傷み苦しんでいる兎を見つけ、事情を聞き、次のように教えました。
 『河口に行って真水で体を洗い、そこに生えているガマの花粉(蒲黄)を取ってその上で寝ると良い』と。
 その通りにした兎は元の体になったと言う話です。
ところで日本書紀に書かれている赤裸にされた因幡の白ウサギはガマのどの部分を使って直したのだろうか?
原文では、「蒲黄」となっています。漢方では「ガマの花粉」を蒲黄(ほおう・ほこう)とよび、止血剤、増血剤、鎮痛剤、消化剤、利尿剤として用いられ、また、切り傷や軽いやけどには患部に直接塗布するとも言われます

しかし唱歌では蒲の穂綿となって
 いずれにしても「大黒さま」の作詞者が「蒲黄」を「蒲の穂綿」に置き換えたため、「蒲の穂(または、穂綿)が傷を治した」という誤解につながり、自然解説などで、「歌にもあるように蒲の穂が白兎の傷を治した」という解説をし、聞く方も納得してしまうという光景が現出することになってしまいました


唱歌「大黒様」        作詞:石原和三郎
                     作曲:田村虎蔵
 1.大きな袋を肩にかけ 大黒様がきかかると
   ここに因幡の白兎 皮をむかれて赤はだか

 2.大黒様はあわれがり きれいな水に身を洗い
   蒲の穂綿にくるまれと よくよく教えてやりました

 3.大黒様の言うとおり きれいな水に身を洗い
   蒲の穂綿にくるまれば 兎は元の白兎

 4.大黒様はだれだろう 大国主のみこととて
   国をひらきて世の人を たすけなされた神様よ


果実が熟してくると雌しべの子房の下の柄が伸びるので、雌花穂の直径が大きくなり、ついには破裂するようにほつれて、果実が風に乗って飛び散る。これが穂綿である

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