しかしヨーロッパでは実用性のある動力源としての風車(特にオランダで有名)を多く見かけます。
オランダの風車 |
さて紋章・家紋の面からみると、丹羽基二氏は「家紋百話」の著書の中で
植物の「カザグルマ」は牧野富太郎博士によると、テッセンと同様に中国から伝来し、
花弁様の萼片の数はテッセンは六片、カザグルマは八片と述べています。
後日談として研究熱心な氏は「テッセン」として植木屋から苗を買ってきて
自分の庭に植えて観察したところ、同一株に萼片が6,7,8片の花が咲いたそうです。
氏はこのことを松田修先生に電話で聞いたところ、
「カザグルマの自然交配の雑種であろう。やはりテッセンは六片、カザグルマは八片です。」
の回答だったそうです。
実際私が飯田市のハナノキ自生地で見たカザグルマもやはり萼片は八枚でした。
ハナノキ自生地の「カザグルマ」萼片は8枚 |
紋章上の「風車」はテッセン六弁、カザグルマ八弁のどちらも”鉄線紋”と呼んでおり、
風車紋の使用家は非常に稀できわめて少ないそうです。
清和源氏満快流 の片桐氏、平氏清盛流も関氏、藤原氏支流の山崎氏、島氏、
さらに菅原氏流の室氏ぐらい。
(以上は『寛政重修諸家譜』に載っているそうです。近い内に図書館へ行って確認してくる予定です)
一方家紋では「カザグルマ」は一般には見当たらず、「鉄線」が一般的です。
犬山市専念寺 「丸に鉄線」 |
カザグルマ、テッセン:カタカナは植物の標準和名をしめす。
風車、鉄線:漢字は一般的な名称をしめす。
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