2014年1月7日火曜日

瓶子紋

「瓶子紋」と使用家(苗字)の関係調査

調査文献
A:『日本家紋総監』千鹿野茂編
B:『苗字から引く家紋の事典』高澤等著
C:『都道府県別姓氏家紋大事典』
D:『難読稀姓事典』高橋幸男編

<はじめに>
家紋仲間で「瓶子紋」の情報交換していたところ、使用家に地域差がありそうなので、上記文献で調査した。

1、まずA(『日本家紋総監』)の瓶子紋記載数。(ただし陶、徳利は除く)
  家紋の種類は65件あり、述べ使用家数は74家あった。

2、苗字別(一部Gグループ)に多いものを列挙すると下記の通りであった。
  ①宇佐美:単独で6件
  ②二瓶、三瓶、仁平G:総数11件、平均3.7件
  ③富永:4件
  ④鈴木:4件
  ⑤川越・大越G:総数6件、平均3件
  ⑥宮の字G(宮永、宮守、宮島、大宮):総数8件、平均2件
     ⑦広瀬3件、
  ⑧大岩2件
  1件は以下の通り
     金沢、広居、中村、小野、三輪、饗部、関、安食、塙、頼、梅野、平野、長野、
     津留崎、緑川、行元、下沢、秩父、土橋、飯田、塩田、箱田、宇井、新、
       照井、仁木、三上、平野、境野、三浦



  
   
 
3、私の調査では(東海地方が中心)宇佐美姓、酒向姓が大半を占めていたが、
   Aには酒向・酒匂姓とも記載なしであった。

4、そこで、Bで酒向・酒匂を調べたが、記載なし。
     Dで読みを調べる。
     酒向(さかわ、さこう)
     酒匂(さかえ、さかむき、さかわ、さこう)

     
5、上記”読み”について、Cを調べたが,瓶子紋の使用例はなかった。
      酒匂(さこう)だけ2件で、酒向はなし。
      東京都 「三つ藤」藤原氏族
      鹿児島県「丸に蔦」桓平梶原氏族

<以上より>
    ①文献に頼るだけでなく、家紋仲間で調査結果を情報交換して集約する以外に方法はないとの結論に達した。
    ②各文献は独自の調査範囲・編集方針があると思われるので、当方の希望通りの記載内容を希望するのは所詮無理な要求である。